サイディングの目地や窓廻りなどの

既存シーリングの下地処理について

外壁がサイデイングの場合、もっとも重要となる下地処理が、サイデイング目地と窓(サッシ)廻り、

換気口などの設備廻りの既存のシーリング下地処理です。

既存シーリングの下地処理の方法としては、下記の2種類があります。

増し打ち(打ち増し)

既存のシーリングは撤去せず残し、その上から新規の シーリング材を充填する方法

打ち替え

既存のシーリングを撤去し新規にシーリングを充填する方法

多くのサイデイングの場合は、既存のシーリングの上から新規のシーリングを充填しても

適正な厚みが確保できないため、増し打ちは応急処置的な効果しかえられない場合が多く、到底、適正な処理とは程遠いため、

トライクラフトでは、「打ち替え」を行うようにしております。

打ち替えの作業内容

01

シーリング撤去

文字通り、既存のシーリングを撤去する工程です。

鉄部のケレン(錆、劣化塗膜の除去)も同様ですが、撤去するといっても どの程度きれいに撤去するかによって、この工程に関わる労力が大幅に異 なり、それに応じて価格にも反映されます。

耐久性の視点から考慮すれば、相応の労力を費やし、出来る限り残シーリ ングが残らないよう撤去することが理想といえます。

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02

バックアップ材又は ボンドブレーカー(絶縁テープ)設置

目地の動き(ムーブメント)が比較的大きいと判断されるような場合、シーリング の充填は、充填される部分が凹の場合、底部分を除く両サイド面の接着が基本とな ります。

一見すると、底部分と両サイドの面の3面をきっちり密着させることが良いように 思われがちですが、サイデイング自体の「反り」や目地部分の「動き」に対し柔軟 に対応できず、目地が動いた場合、シーリング自体に亀裂が生じやすくなってしま うので、底部分を除く両サイドの2面のみを接着させる2面接着が基本となります。

サイディングの目地の場合は目地が浅い為、シーリングの性能を発揮するための厚 みを確保する必要性から、ボンドプレーカーが選定されます。

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03

プライマー塗布

サイディング断面とシーリング材を密着させる下塗り材を塗る工程です。

この工程を疎かにしてしまうと、たとえ、シーリング材が新しく耐久性 が残っていたとしてもサイデイングの動きに対応しきれず離れてしまう 結果となります。

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04

養生

塗料飛散やはみ出しを防ぐために、シートやテープなどで窓まわりや屋外設備を 保護します。

この養生が行われなければ、塗料があちこちにはみ出して、完成後の見た目が悪く なるだけでなく、飛び散った塗料が近隣住民からのクレームにも繋がりかねません。

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05

シーリング材充填

新規のシーリング材を充填し仕上げる作業です。

シーリングには、それぞれ特徴と適正な施工部分がありますが、サイ デイングの場合は、ウレタンシーリング材又は変成シリコンシーリング 材が適しております。

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先打ちと後打ちのタイミングとシーリングの材質について

コーキング(シーリング)の先打ち、後打ちについて

コーキング(シーリング)を外壁塗装の前に打つのが先打ち工法、後に打つのが後打ち工法です。

塗膜

シーリング材

コーキング先打ち

先打ちは塗装よりもシーリングを先に施工するため、シーリングの 上に塗料が塗られる。保護塗膜があるため、紫外線や風雨の影響を 受けにくくなり、塗装後の汚れも一定となる。

先打ち工法のメリット

コーキングの上に塗装しますので、コーキングの紫外線劣化を 塗膜が保護してくれる形になり、長持ちします。デメリットと いたしましては、コーキングよりも塗膜の方が硬いために、塗膜 が割れてくる可能性があります。

塗膜

シーリング材

コーキング後打ち

後打ちは、塗装後にシーリングを施工するため、シーリング表面は 塗料が乗らず、露出される。結果として紫外線や風雨にさらされ、 劣化しやすく、目地のみが汚れていく。

後打ち工法のメリット

コーキングの上に塗膜が無いので、塗膜のひび割れを起こす心配 がありません。 デメリットは、コーキングの上に塗膜が無いので、劣化が早くな ります。そのため、劣化に強い材料を使用すれば解決できます。

トライクラフトでは、コーキングの先打ち・後打ちのどちらが良いか理解をした上で

シーリングの種類について

シーリング材にも塗料と同様多くの種類があります。

例えば、アクリル系/ウレタン系/シリコーン系、ジョイント部分の伸縮の追従性のある低モデュラス/追従性の 必要のない部分に使用される高モデュラス、一液型/二液型、塗膜との相性の良いノンブリードタイプ、シックハ ウス対応の室内専用シーリング材など、多くの種類があります。

シーリングの場合は、塗料のような耐久性横軸と価格の縦軸の単純なグラフのような分類ではおさまらず、適材適 所に使用することがもっと重要となります。

アクリル系

ALCの新築時に使用される頻度が高く、コストパフォーマンスに優れているといえますが、改修時では耐久性の視点 からあまりお勧めは出来ません。

ポリウレタン系

外壁モルタル面のUVカット補修やサイディング改修やALCパネル、RC(鉄筋コンクリート)改修時に使用される頻度 が高く、耐久性及び塗膜との密着に優れています。

但し、多くのウレタンシーリングが紫外線に弱いため、上から塗装しない場合はお勧めできません。

※ウレタンシーリング材でもメーカーによって耐候性に優れたシーリングも開発されています。

オートンサイディングシーラント(オート化学)

変成シリコーン系

サイデイング目地やタイル面、石面に使用される頻度が高く、耐久性に優れているため、シーリング仕上げの上から 塗装しない場合にもお勧めできるシーリング材です。

サイディング改修時など上から塗装する場合は塗膜との密着が弱いことと、ブリード(塗膜の汚染)が起きてしまう ので、シーリング材の上にプライマーを塗る必要があります。

最近では、ノンブリードタイプの変成シリコンが開発されましたので、サイデイングの改修時に耐候性及び塗膜の非 汚染性の視点から、最も効果を発揮している製品と言えます。

シリコーン系

ガラス廻りや浴室や洗面などの水廻りに適しています。

耐久性(耐熱性や耐寒性)は抜群ですが、塗膜との相性は最も悪いため、その上から塗装する場合は使用を避けなけ ればなりません。

ポリサルファイド系

耐候性及び基材に対する非汚染性に優れていることから、タイルや石材の目地に適しています。

シーリングメーカー

  • セメダイン
  • サンスター技研
  • オート化学(イクシード)
  • コニシ
  • サンライズMSI(S70、H100)

その他各種純正材料

  • ニチハ(プラチナシール)
  • ケイミュー(スーパーケイミューシール)

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